余白が粋な油彩画家【ポール・セザンヌ】

 

こんにちは、美術オタクのゴリアテです。

 

美術の教科書に載っているような巨匠だと、どんなにかっこよくてもどうしても見慣れてしまって初めて実物を見たときの感動も教科書で見たものの想像通りで新鮮さを感じないことが多かったんです。

 

 

しかしながら、これは私の学生時代のこと、美術館巡りが趣味だった私はもともと知っていた巨匠でそれまで「ああ、こういう人か」という認識程度だったのに、初見で実物を見て、一目惚れに近い経験をしました。

 

 

 

それがこちらの東京国立近代美術館所蔵
ポール・セザンヌの「大きな花束」という作品です。

 

 

 

本当にセザンヌはほぼノーマークで、かなり有名な画家ですし、全く知らないというほどではなかったのですけども、これを実物で目にする前には時代を感じる絵だなぁくらいにしか思ってなかったんです。

それが一変、この作品を見た途端「なんだこれ!?」と心から歓喜してしまいました。

 

 

 

今回はなぜそう感じるにいたったのか?セザンヌの画風から分析していきます。

 

セザンヌってどんな人?

とその前に、セザンヌはどういう人だったのか振り返ってみましょう!

 

ポール・セザンヌ(1839-1906)

フランス出身の画家。

 

印象派は印象派でもモネ達よりもう少し後に発展したポスト印象派として紹介されることが多い画家ですね。
それだけでなく、彼の平面的で少々多角的に見たようなデッサンはピカソなどが追及していたキュビズムに影響を与えたが故に「近代絵画の父」なんて呼ばれることもあります。

(画像は1861年頃撮影されたものらしい)

 

 

一般的にポールではなくセザンヌのほうでよく親しまれていますね。

 

 

 

生きているキャンバス地

 

さて、セザンヌといえば

 

「リンゴとオレンジ」1895年

 

 

「リンゴとバスケット」

 

こういったリンゴの静物画が有名ですが、

私が見ていただきたいのは彼の作品の「白」の部分

 

「ポントワーズの橋と堰」1881年

 

彼の作品たら、チラチラとキャンバス地の白が見えてたり、白い部分ががっつりキャンバス地そのままだったりするんです。

しかしながら、それは全くをもって塗り残しというわけではなく、白いキャンバス地をわざと残してそれごと作品にしてしまっているんですよね。

 

「実物を見てほしい!」とは本当にこれのことで写真だけではその魅力が8割減されてしまってるんです…。
実物を見ることでこそキャンバス地と塗った油絵具のギャップ、わずかな凹凸、質感の違いを感じられて感動する。一度で何度も美味しい作品になっているんです。

油絵の具の物質感が大好きな私にとっては大好物の作品ですね!
絵の具は塗ればいいってものでもないんです。この塗ってないもどかしさがたまらないんです。且つ作品として成り立っている!素晴らしい!

 

 

それだけでなく、彼のリンゴの時期の暗い画面からでも色相の対比によって独特の鮮やかさを演出しているのでその味わいもぜひ感じてほしい。

 

私の絵の恩師は「セザンヌは色が苦手な人だよね」と言っていましたが、この色遣いも、私にとってはクセになるものがありました。この恩師とは好みが合わん。

 

 

 

 

セザンヌの作品のキャンバス地と油彩、ベタ塗りのギャップは実際に見ることで感動するものがあります。

 

気になった人はぜひ美術館に足を運んで、その目で見ていただきたい。この感動を共有したい。

 

 

やはり、オススメは上記で紹介した私が感動した東京国立近代美術館の所蔵「大きな花束」を見ることですね。

そこまで大きな作品!というわけではないのですが、当時は一目見て驚きました。

本当に一度実物を見てみてほしい。

 

 

 

 

他にも、あそこの所蔵作品は本当にいいものが揃っているうえショップもなかなかの掘り出し物画集が売ってたりするので一度行くことに損はないと思いますぜ。皇居近くの美術館です。

 

 

では今回はこの辺で!
よきアートライフを。

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