こんにちは!美術オタクのゴリアテです!

印象派、好きですか?
私は印象派の画家ならセザンヌあたりが好きですね…
実は日本独自の文化である浮世絵と深い関係があるんですよね。
今回は印象派が生まれた背景を中心に語っていきます。
そして印象派の特徴や代表する画家たちにも触れていきます。
印象派って何だっけ

印象派がどうやってあの形として完成したかという前に、当時の印象派の扱いや背景について軽くお話しておきましょう。
印象派の画家といえばクロード=モネ、カミーユ=ピサロ、アルフレッド=シスレー、オーギュスト=ルノアール、エドゥワール=マネ、エドガー=ドガあたりが代表的ですね。
さて、今でこそ有名で定番のカタチになりましたが、
この作風は当時伝統を重んじ主流であった美術アカデミーには反抗的だと毛嫌いされていたジャンルです。
印象派が現れた当時は「幼稚な絵」と冷ややかな目を向けられ、酷評を受けていました。
しかし、時代はカメラができ始めたような時代!ちょうど画家達が自我をアピールし始めた頃です。
印象派画家達はそれまであった写実表現から新しい表現を探し出します。
新しい表現:浮世絵

浮世絵がチラシやポスターとして利用されていたのと別に
陶器などの包み紙として流通していたということはあまり知られていないかもしれませんね。
浮世絵は直筆で描かれているというイメージを持っている方が多いかもしれませんが、実は版画なんですよね。
今でいう印刷ですね。
ちなみに、浮世絵は版画だとお伝えしましたが、手描きオンリーで描かれた肉筆浮世絵というジャンルは存在します。版画なのは一般的によく想像される葛飾北斎や歌川広重のような浮世絵です。
おっと、ちょっと話がそれましたが、当時日本が貿易していたオランダに日本の陶器とともにその包み紙である浮世絵ちゃんも一緒に海を渡ったわけなんですよね。
そこでヨーロッパの画家達の目に触れ、見事ハートを射抜いたわけです。
独特で大胆な構図の取り方、不思議な遠近感、平面的なのっぺりとした画面…ヨーロッパの画家たちにとっては新鮮で革新的だったのでしょう。
その人気はコレクターができるほどでした。

浮世絵はもともと浮世(世俗)を描いたもので、江戸の庶民の間で流行ったものです。故に、家並みや山河などの外のモチーフが多かったり、役者のみを描いたものだったりとシンプルで身近なモチーフばかりでした。
そこにも影響されたのか、印象派画家たちが描いたモチーフは、特に豪華とも言えない身近な外の風景や、木・花などの素朴なものばかりですね。
野外での制作はかなり庶民的で、高貴とされていた宗教画や肖像画などの伝統的な古典技法とは真逆のものなので、これによりさらにアカデミーを煽ることになりました。
他にも浮世絵の、わざと影のなくした平面的なタッチ、大胆な構図、コミカルなポージングなどが取り入れられています。しっかり決まった学校で習ったような(アカデミックな)立体感や構造感などをわざと捨てたわけなんですよね。
パレットでの混色を避け、できるだけ純粋な色に執着しています。
「見たまま描く」という印象を重点的に描いたわけです。
この浮世絵の良さを絵画に取り入れたブームはのちにジャポニズムとも呼ばれましたね。
まとめ

マンネリ化した絵画業界の中で一部の画家たちが新しい表現を求めた結果、印象派にたどり着き、浮世絵に使われていた技術を取り入れていった。
印象派といえば、忘れてはいけない作品がありましたね。モネの「印象・日の出」という作品です。あらゆる場面で使われている作品なので、見たことある作品かもしれません。
印象派の始まりを物語っている作品ですよ。
印象派をさらに引き継いで、また浮世絵に強く影響を受けた画家といえばゴッホが有名ですね。彼も浮世絵のコレクターの一人です。

フィンセント・ファン・ゴッホ
彼の描く曲線・モチーフ・構図・色使いの諸々に浮世絵を感じる面があるので意識して見てみるとまた見方がおもしろく変わるかもしれません。
ゴッホについてはこちらの記事で描いているので興味があれば見てみてください。
今でこそ素晴らしい!と言われているものでもそれが現れた当時は冷たい待遇だったということも少なくない事例です。
人は基本的に変化を好まないので当たり前ではあるのですが、これからはさらに新しくなっていく時代…驚いて思わず怒ってしまうようなものが登場してもなるべく柔軟に受け止めていきたいものです。
コメントを残す