平面に奥行きを生み出す!遠近法のトリックとは?

こんにちは、美術オタクのゴリアテです

突然ですが、
遠近法って知ってますか?

美術の授業で習った人や、聞いたことがある人がいるかもしれません

一言で言うと、平面の中に空間や奥行きを見い出す技法のことです

 

でもこれってよく考えてみるとかなり不思議な話じゃないですか?

実際平面にでこぼこした立体があるわけでもなく、写真も拡大すればドットの集まりですもんね

 

どうして平面なのに奥行きが見えるんですかね?

 

 

平面なのに…空間が……ある……!?

 

これって今だから当たり前のような扱いになっていますが、ペターッとした平面の中に建築のような空間の表現をするわけですから改めて考えるとなかなか不思議な現象ですよね

 

平面の中に空間を生み出すなんて
かなり画期的な技法だと思います

遠近法ができてからというもの、絵画は何でもできるようになったと言っても過言ではないでしょう

 

今回はそんな遠近法にどうして奥行きが見えるのかトリックのネタばらしをしていきます

最初に注意しておくと、これはネタバレしても絵を楽しむ幅が広がるのでネタバレ苦手でも幻滅しない話なので安心してOKですよ

 

 

ではいきましょう!

 

遠近法のトリックとは?

 

ズバリ言ってしまいましょう
平面の中に奥行きを感じるのは…

あなたが奥行きの感覚を知ってるから

なんですよね

 

 

 

え?

ちょっと何言ってるかわからない」?

 

ではでは、噛み砕いていきましょう

 

「奥行きを知る」とは?

遠近法はあなたの記憶・経験を利用して平面の中に空間を感じさせています

 

例えば、
コップを手に取って、「この視界だと距離感でこの地点のこれが掴めるんだ」「ここからここまではこれくらい距離があるんだ

今見えてる木の場所まで歩いてみて「意外に距離があったな」「最初に見たあの視界でこんなに距離があったのか

など、脳が勝手に学習します

 

つまり、視覚・触覚を持った人間は生まれてからずっと、この脳の勝手な学習の積み重ねによって奥行きを知っていくのですな

 

その人間の本能的な感覚を利用して「この絵には何が描かれてるか」を見せる、それが遠近法なのです

 

これは余談ですが……故に赤ちゃんには奥行きがわかりません
赤ちゃんはその距離を感じた経験積み重ねが全くないので奥行きというものがわからないんですよね
絵の中に奥行きが見えるのは、実際に行ったり触ったりで空間を感じた経験があるからなのでね

 

逆を言えば「空間を知ってしまえば奥行きを感じざるを得ない」

これを「遠近法の呪縛」と言い切った書籍もありますね(→「快読・現代の美術 絵画から都市へ 神原正明」)
私の大好きな本です

 

実は、この「遠近法の呪縛」を使って発展した絵画があるんですよね

シュルレアリスムです

遠近法を使って騙す

シュルレアリスムといえばサルバドール・ダリルネ・マグリッドが有名どころですね

「大家族」ルネ・マグリッド
「人の形をした塔」サルバドール・ダリ

画像引用元:シカゴ・アート・インスティチュートHP

先ほど遠近法は「絵に何が描かれているかを見せるためのもの」と説明しましたが、それをさらに利用した絵画運動もあったのですよ

画面の中に使われた遠近法によって「こういうふうに見えるけど、見方を変えると違うようにも見えるよ!」とダブルイメージをたくさん使って人の目を騙しちゃおう!というのが狙いです

 

遠近法はこういうものだ!絵はこう見るものだ!といった凝り固まった世界で多様性を求めた革新的な運動の一つですね!
実に素晴らしい!

まとめ

 

  • 遠近法を見せてるのは人の本能的な経験
  • 遠近法は「絵に何が描かれてるか」を見せるためのもの
  • 遠近法を使って新たな視点を生み出した運動、シュルレアリスム

 

いかがでしたか?

 

 
ルネサンス期、ずっと平面だった絵画をさらなる道へ導き、絵の多様性を生み出したのが遠近法…
1920年頃、遠近法というものが凝り固まってきた時代にさらなる多様性を求めたシュルレアリスム…

もしかすると人間はマンネリ化する度に多様性というものを追ってきたのかもしれませんね

これからの人間がどうなっちゃうのかも見物ですね!

 

この記事を読んだ人がより美術の深みにハマってくれたらと思います

それでは今日はこのへんで
よきアートライフを!

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