はじめて自分で油絵を描いてみたとき、あの物質感…描き味…何もかもが新鮮で感動したのを覚えています。もちろん有害物質でちょっとにおうものの…私にとっては運命の出会いのような感覚でした。
しかしながら、画材というジャンル…
なんといっても
種類が多い!!
私は導いてくれる先生がいたので感覚をつかむのにあまり時間はかからなかったものの、独学だったり、先生がそこまで介入しない現場だと
「せっかく油絵を始めたのに、筆の種類が多くて何を買えばいいのかわからない!」
となるのではないかなと…
ということで今回はそういった人のために、それぞれの絵筆の特徴、違い、自分は最初どんな筆を使っていたのかすっきりまとめてみました!
まず筆の種類ってどう見たらいい?
絵筆の種類には大きく2つ指標があります。
硬さと形です。
本当にそれだけ。イタチ毛とか豚毛とかナイロンだの素材は色々ありますが、結局はこれでしかありません。
ではさっそく解説していきます。
筆の種類

~硬さ編~
- 硬毛筆
硬毛筆といえば豚毛が最も流通してるはず。白い毛で、絵の具を多めにつけるとゴリゴリ、少なめにつけるとざりざりした描き心地が特徴的です。擦れている表現も便利で、使いやすさと使い方の幅が広いので、油絵を描く人は必ず通ることをおすすめします。油絵の描き心地といえばこれ感がありますね。初心者にもおすすめ。
- 軟毛筆
イタチや馬、リスなどの動物毛、ナイロンからも作られます。これに使われる動物毛はだいたい黒っぽく、ナイロン筆は白いです。筆の柄に何の毛か表記があるはずなので確認してみてください。特徴を言えば名前の通り柔らかい。油の含みがよく、色延びも硬毛筆よりあります。しなやかでなめらかな描き心地です。
さらに柔らかいのだと高級筆というものがありますが、初めての方は軟毛筆から触れてみることをお勧めします。
~形状編~
- 丸筆
一般的にイメージされる筆の形と言えばこれですね。穂先がとがった形状をしています。扱いやすい筆なので、初心者にはオススメです。
- 平筆
平たい形状になっています。フラット、フィルバート、アングルという3種類の形があります。
- 扇状筆(ファン)
そのまま、扇形になってるものです。そのままの形状を利用する人も中にはいますが、基本的にはグレーズという技法に使ったり、ぼかしに使ったりする筆です。絵に深みを持たせたいときに活躍してくれます。
しかし、扱いがちょっと複雑なのではじめての人にはオススメしません。
油絵始めたばかりの人にオススメなのは?
人によって描きやすい筆描きにくい筆とあるので、画材屋に実際に足を運んで手触り比べしたり色んな種類買って冒険!ってのが理想的なコース…とも思いますが、それはあくまで経済的余裕がある人向けの方法。
画材の値段をなめちゃいけねえ。
私が油絵を始めたときの話をしましょう。

私が美術科高校に入学し、授業で初めて油絵に触れたとき、持ってた筆は8本でした。
内容は
豚毛4本、イタチ毛4本。
大きめと小さめの筆をそれぞれ2本ずつです。平筆と丸筆が2本ずつ。
豚毛の平筆はフラット。イタチ毛の平筆はフィルバートでした。
豚毛はざりざりとした硬い毛質が特徴的。タヌキは比較的柔らかいが、柔らかすぎない。
確かに、油絵筆の特徴を知るために偏り過ぎない良チョイスをしてくださいましたね。
8本は少ないよ!という方もいるかもしれませんし、今では「あの頃8本しか持ってなかったのか…」と驚きはあります。しかし筆って高いですし、最初はじゅうぶんかなと。
「はじめてとは思えない!」
と評価してもらえたほどの出来になったので、8本でも描けないことはないと私は思います。
15号の静物油彩でした。
そのときの静物油彩画は悲しいかな画像が見つからないので見つけ次第ここに張ります。
迷ったら丸筆と平筆の豚毛・イタチ毛を大小2本ずつと覚えておくとよいです。
最後に

今回は油絵筆の種類・初めての人におすすめの筆を紹介しました!
いかがだったでしょうか!
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では今回はこの辺で!
よきアートライフを~!
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