【フラ・アンジェリコ】「受胎告知」の魅力を語る【名画】

 

こんにちは。美術オタクのゴリアテです。

 

 

「受胎告知」という名画をご存知ですか?

おっと、
少し不親切な質問だったかもしれません。

実は、「受胎告知」という名画は何作品もあって、ひとえに「受胎告知」といえど作者によって絵が全然違います。

テーマは一貫して同じものではあるのですけどもね。

 

「受胎告知」って何?

 

まずは、「受胎告知」の出元は何なのか知っておきましょう。

それぞれ違う作者で何作品も同じテーマ、同じ題名の作品があるということはソースが存在しています。内容はキリスト教での重要人物、聖母マリアの身に変化が起こるという一場面。

 

 

結婚を控えたマリアのもとに大天使ガブリエルが現れ、神の子供を妊娠していると告げられる新約聖書のワンシーン。

 

この出来事を多くの人は「受胎告知」と呼びます。
聖母マリアは生涯処女だったという主張もあるので、この現象は処女懐胎、処女受胎とも呼ばれていますね。

キリスト教絵画の定番のようなテーマですね。

だいたい天使と妊婦が描かれていればこの受胎告知の内容です。

 

さて、今回中心にお話しするのは
フラ・アンジェリコ「受胎告知」

 

こちらの作品、「受胎告知」という題が付けられている名画の中でも最上級に有名で、美術の教科書にもよく載っているので、見たことある方は多いかもしれませんね。
鳥の羽をモデルに描かれている大天使ガブリエルの羽と、受容のポーズ(「謙譲の母」ともいわれる)を取っているマリアが印象的な絵です。

 
では、この絵についてお話ししていきましょうか。

 

 

最近、いろんな時代の名画の鑑賞ポイントや時代背景を漁るのにハマっておりまして、フラ・アンジェリコ作の「受胎告知」のすごさを語りたくなってしまったのがこの記事を書くにいたった動機であります。

 

 

 

ルネサンス期最先端技術との調和

 

 

さて、突然ですが

絵画におけるルネサンス期最先端技術とは何だと思いますか?


 

 

 

いや、焦らすのはやめましょう。

 
遠近法です。
手前が大きく見えて奥が小さく見えるというアレのこと。

 

  

 

やっぱ最先端技術となると、ふんだんに使いたいじゃあないですか。

 

 

 

しかしフラ・アンジェリコはぐっと我慢した。


画面左の柱たちを見ていただくと遠近法が使われていることがよくわかりますよね。

当時遠近法を使うとなると、もっとオーバーな表現に、この遠近法という技術が目立つように描きがちになってしまうのですが、フラ・アンジェリコの「受胎告知」は簡素に、遠近法の技術をシンプルに用いています。

 

 

フラ・アンジェリコはなぜ最先端技術である遠近法を、ここまで絵と調和させて描いたのか…
そこには作品の描かれた背景、そして狙いがありました。

 

 

 

 

 

作品の描かれた背景

 

 

実はフラ・アンジェリコの「受胎告知」という壁画はフィレンツェのサン・マルコ修道院のために描かれたものです。そして絵が描かれているのは廊下。
つまりは聖書の内容に詳しい修道士たちの目にたくさん触れるということ。

 

故に画家の都合で作り上げられるフィクションな部分、
いわば劇的な演出や、絵画を描くうえでのアカデミックな約束事、遠近法をフォンダンショコラしてしまおうなどという画家の利己的な部分はフラ・アンジェリコの目分量で排除されているわけです


 

そう!画家中心・絵画中心ではなく、その絵が在る場所、見る人にしっかり対応するために調整してあるんです!
だからこんなに静謐で、ルネサンス(再復興という意味のワード)に生まれた最先端技術の革新性と中世からの伝統をうまく調和している画面になっているのです!

 

 

 

いやぁ、信頼できるお仕事をなさっていますよね。

 

ちなみに、この自然な遠近法の使い方はマザッチオの壁画から学んだらしいですよ。

 

 

 

【おまけ】フラ・アンジェリコという人物

 

フラ・アンジェリコ
(1395年~1455年)

 

実は、フラ・アンジェリコというのはあだ名で
グイド・ディ・ピエトロというのが彼の本名なんですぜ。

フラ・アンジェリコとは「天使のような修道士」という意味で(イタリア語だったかな?)彼の人柄や画風からついたと言われています。

 

 
あの有名な画家は実は本名じゃなかった!?というのはよくある話で、アンジェリコが参考にしていたマザッチオも実はあだ名なんですよ。

このことについてはまた、別の記事で書きましょう。

 

 

 

最後に

 

 

さて、今回はフラ・アンジェリコの「受胎告知」について語っていきました!

いかがだったでしょうか。

 

初見の時は「ふーん」くらいにしか思っていなかったのですが、今になって見てみるとすごいなと…
ルネサンス期、おもしろいです。この時期の他の名画も掘り下げていきたいところですね!

 

 

 

ここ、アートの正門では他にも絵の描き方、わかりにくい美術用語の話など美術関連の情報を語っています!

 

 

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ではまた他の記事でお会いしましょう!

よきアートライフを!

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